書道の師範認定試験の合格率は?資格保有者の人数は?

書道の師範認定試験は、それぞれの流派や団体が決めた独自の基準に基づいて認定している民間資格のため、正確な資格保有者の人数や合格率などの統計はありません。

いずれの書道の団体でも、師範の認定試験を受験できる条件として、一定以上の段位取得者に限っているため、一般的な国家資格などと比べれば合格率は高いと想像されます。

初心者から稽古を積み、師範認定試験が受験できる段位まで取得するだけでも、長い年数をかけて昇級と昇段を繰り返し、指導する師範が合格するだけの知識や技量を判断したうえで受験させるということも、合格率が高いと考えられる理由です。

民間資格の書道の師範資格や、公的資格にあたる毛筆書写検定の合格率などについて紹介します。

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一般的な書道の団体での師範免許取得には?

一般的な書道の団体での師範免許の取得には、流派や団体に所属する書道教室で師範から指導を受けながら、受験要件とされる段位までの昇級と昇段の審査を受けます。

直接指導する師範が、技量の取得状況を判断しながら、且つ昇級や昇段審査の結果などを勘案しながら、合格の可能性が高くなった時点で、師範認定試験の受験を許可する教室も多いため、その合格は9割りともいわれるほど高く、師範免許保有者の人数は公表された統計がありません。

公益財団法人日本書道教育学会が行なっている通信教育には、10万人の会員を抱える書道団体の資格として、師範資格があります。

通信教育では、師範と対面した指導を受けることはないものの、自宅で集中した練習をした課題を添削してもらいながら、規定の採点基準をクリアできれば資格が取得できます。

しかも、初歩から師範資格を取得するまでのカリキュラムが明示され、約3年間で師範資格が取得可能となっていて、とにかく資格が欲しいという人には良いかもしれません。

公的資格になる毛筆書写検定の合格人数は?

一般的な書道の団体に所属せず、独学で書道を練習して資格を取得するには、文部科学省が後援する毛筆書写検定があり、最高位の1級は書道指導者に相当する資格として認められていますが、その名称は師範ではありません。

書道の師範資格よりも公的資格として通用する毛筆書写検定ですが、その合格率は、設定されている各級において、一般の書道教室よりも難しいものです。

公表されている毛筆書写検定の2016年の実施状況は、1級受験者の人数が710人で、合格人数は76人、合格率が10.6%という結果です。

1級を取得すれば、指導者証と認定証が交付され、書道教室の開業も、一般の書道師範と同様に可能ですが、その合格は狭き門となっています。

書道師範の人数は公表されていない?

民間資格である書道の師範免許保有の人数は、各流派や団体ごとに管理されており、一般には公表されていないため、明確な人数はわかりません。

書道家には、公的な資格が必要とされないため、師範の資格がなくても書道教室を開業することや日展などの展覧会などへの公募作品出品も可能です。

所属する書道団体での師範資格取得には、長い稽古期間と師弟関係での指導がなされるため、その合格率は公的な資格よりも高いと推測されます。

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