書道の師範資格と硬筆との関わりには?

筆を使って文字を書いていた時代から時を経て、現代では鉛筆やシャープペン、ボールペン、万年筆などの筆記具に加え、タブレット端末に直接書くことができる電子ペンも登場しています。

毛筆を使って文字を綺麗に書き、文字に芸術性をもたせる技法を学ぶ書道での最高段位を保有する師範は、一般的には鉛筆やボールペンなどの硬筆と呼ばれる筆記具でも、毛筆の技能が活かされます。

書道の師範がもつ毛筆の技能が、硬筆に活かされる理由や、逆に毛筆が上手くても硬筆ではうまく書けない理由などを紹介します。

スポンサーリンク
shodou-shihanレクタングル大

書道で稽古を積んだ師範が、硬筆にその技法が活かせるのは?

筆を使った毛筆で文字を練習する書道では、文字を大きく書くことで、字形が把握しやすく、漢字は毛筆を使用して書かれることで形成された文字であることも、理解しやすい特徴があります。

また、文字にある「はね」「はらい」「とめ」などの技法を習得するには毛筆が適しています。

毛筆で文字を綺麗に書くために必要な技法を習得できれば、ペン先が細い硬筆でも毛筆の技能が活用できるため、師範資格まで稽古した人であれば、硬筆も上手くなることが多いと考えられます。

書道の師範資格と同様に、硬筆の技能水準を認定する資格には、文部科学省が後援する硬筆書写技能検定があり、この検定試験で合格した級位は公的な資格として履歴書などにも記入が可能です。

書道で稽古を積んだ師範でも、硬筆ではうまく書けないのは?

前述のように、毛筆で稽古を積んだ書道の師範の多くは、硬筆でも上手く文字を書くことが可能ですが、毛筆と同じように上手く書けない人がいるのには、理由があります。

毛筆で文字を書くときには、腕全体を使って書きますが、硬筆では手と指の動きで書くという違いがあり、書く文字の大きさにも違いがあります。

大きな文字を書くことが多い毛筆に対して、ペン先の小さな硬筆で書く文字は、ノートやメモに書く場合が多く小さな文字を書くため、毛筆とは違い書きにくさを感じることがあります。

そして、毛筆で文字を書く場合には、「書」としての作品を書くことが多く、時間をかけてゆっくり文字を書きますが、硬筆で書く場合には、メモや実用的な文字を早く書く場合が多いために文字が乱れてしまいます。

これらのことから、書道で上手く書ける人でも、硬筆の文字が上手くかけない理由と考えられますが、文字を書く技法を習得した師範資格を有する人であれば、硬筆という筆記具と状況に応じた練習を多少することで、硬筆でも毛筆と同様の文字となることが大半です。

書道の師範資格と硬筆の技量は?

書道の師範資格を保有するほどの技能を持つ人であれば、筆記具を硬筆に変えても、毛筆で文字を書く技法を活かして綺麗な文字を書く人が大半です。

筆を使って綺麗な文字を書くには、毛先の柔らかい筆の筆圧を変えながら文字の強弱をや抑揚を表現する技術が必要ですが、その技法は、硬筆にも応用が効きます。

硬筆の技量を認定した資格には硬筆書写技能検定があり、文部科学省が後援した財団法人が検定を実施している公的資格として利用が可能です。

スポンサーリンク
shodou-shihanレクタングル大
shodou-shihanレクタングル大

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする