書道の師範になるための練習は、まずは練習生としての技量の向上をはかり、所属している流派内での評価の目安となる昇級昇段の審査を受けます。
書道の師範は、生徒を指導する立場であり、その立場となるには、まずは、自分でかける筆文字の技量を高くしなければ、生徒への説得力はありません。
そのためにも、書道の教室に通いながら、定期的な審査を受けることで、昇級や昇段の審査により、流派内で技量を客観的に示すことが不可欠です。
書道の師範の認定試験の受験には、この保有する段位と師範の判断で可能となります。
書道の昇級昇段のための練習には?
書道の昇級昇段のための練習には、書道教室での師範からのお手本に基づいたものが基本です。
書道の練習の段階に応じて、筆のハネ、トメ、はらいといった運筆や、作品としてのバランスの取り方など、徐々にお手本に盛り込んだ内容での技量習得の指導を受け、反復練習します。
昇級昇段の審査には、流派によってやり方や基準に違いがあるものの、一般的には、課題となるお手本を提示され、その作品を提出することで、審査が行われます。
所属する流派において、師範の認定試験の受験が許可される段位まで、この定期的な審査が継続します。
その審査の課題となるお手本に含まれる技量を習得し、自分なりに活用できることが、師範の資格には求められます。
書道の師範が必要とされる技量は?
書道の師範が必要とされる技量は、所属する流派や書道教室において、最も上位段位の技量が求められます。
書道の師範は、生徒を指導する立場であるため、生徒から辛辣な批判を浴びないだけの作品作成の技量を保有しておくことです。
書道には、漢字とかなに区分された師範の資格が一般的で、通常は、漢字を先に練習します。
書道の師範が練習する筆文字には、一般練習生の楷書や行書、草書といったものはもちろん、古典の文字の技量も求められます。
筆文字の起源とされる中国に残された書家の作品を、臨書という形式で真似る練習が、師範の資格の取得や取得後も必要です。
古典としての書道の起源を学び、練習することが、本来の書道の技量向上につながり、芸術性も生み出します。
書道の師範になるための練習と、古典の臨書は?
書道の師範になるための練習には、より高段位の取得を目指した練習と審査を受けることが必要です。
筆文字の運筆の基本から、作品としての文字のバランスの取り方など、さまざまに練習することがあり、必要な知識も吸収します。
技量水準が向上すれば、師範の認定試験やその後の書道家としての活動のためにも、古典の作品を臨書という形式での練習が必要です。
臨書には、書道に必要とされる技量が全て含まれているともいわれ、高段位保有者にとっては、有効な練習方法です。