書道の師範と呼ばれる人は、所属する流派において、門下生に対して指導を許された人のことであり、それなりの技量を認められています。
指導をすることができる技量を保有するには、それなりの練習を積み重ねる必要があり、時間も必要で、簡単に取得できるものではありません。
ただ、書道の師範の資格は、流派ごとに独自の基準による判断がなされるため、公的な資格としての評価はありません。
そのため、取得が簡単かどうかの判断材料に客観的なものがなく、一概に難易度が高いか低いかは、言及できません。
書道の師範になるには、書道教室に通うことで?
書道の師範になるには、書道教室に通うことで、昇級昇段の審査を受けて、技量を向上させることが必要です。
書道の師範は、生徒を教えることを許された立場を認定された人であるため、書道家としての技量が一定水準に達していなければ、指導を受ける側も素直には聞けません。
一般的には、初段以上の有段者の段位を保有することは、師範の認定試験を受験する大前提とされている流派が大半です。
現実には、初段になったばかりでの師範の資格取得は簡単ではなく、上位段位の取得が求められます。
書道の師範が、門下生の段位よりも下であれば、指導する際の説得力が弱くなります。
書道の師範の技量は?
書道の師範の技量は、所属する流派において、一定の水準以上のものであることを保証されています。
その基準は、流派によってさまざまですので、同一流派内での比較しかできず、単純な比較には、保有している段位が技量の目安です。
書道の各流派によって規定されている基準に基づいて、段位や師範の資格が認定されるため、その流派の信用性を確保するためにも、簡単に取得はできません。
書道の師範が、日頃の練習において、簡単にお手本を作成しているように見えますが、その技量を取得することは簡単ではありません。
書道の師範には、その教室で最も上手くなること?
書道の師範になるための技量は、簡単に言えば、練習している書道教室内で最も上手くなっていることです。
単純な比較には、保有する段位がその教室内で最上位であることが、師範として認定される材料となります。
書道の師範になるということは、指導することが許される一方で、生徒から技量を判断されます。
そのため、師範には、教える生徒よりも高い技量を保有していることが求められます。
書道の師範には、筆文字に関する知識水準と同時に、筆文字を書くことと描くことの両方の技量が求められます。
書道の持つ芸術性の側面においても、師範の技量は高いものでなくてはなりません。