書道教室でも小中学生に硬筆を教えています。
今はどこの社中や団体でも競書に硬筆課題がありますが殆どが小中学生向けとなっています。
また硬筆での師範資格を設けている社中はまだ少ないと思います。
硬筆で師範のような資格を取得するのなら硬筆書写技能検定をお勧めします。
日本書写技能検定協会
文部科学省と全国教育委員会が後援している日本書写技能検定協会主催の硬筆書写技能検定は民間資格ではありますが履歴書の資格欄にも記入出来る全国統一基準の資格であり1級、準1級は毛筆書写技能検定と共に難易度も高い資格として知られています。
1級の実技試験内容はボールペンや万年筆での速書き、縦書きで草書を書く試験、数字やアルファベットを含む横書き、自由作品作成、また旧字体と書写体の書き分け等々の硬筆の多岐にわたる難問揃いです。
理論問題では古筆の読み書きと作者、旧字体の読み書きなど書の豊富な知識が必要な問題です。
高い専門的技能と知識を要求される硬筆書写技能検定1級に合格すれば硬筆の優秀な技能者として希望すれば認定証が発行されボールペン字教室などを開く事も可能です。
合格率は一割
硬筆書写技能検定は5級から始まり準1級、1級の6段階がありますが師範の資格と言えるのは準1級または1級です。
1級の毛筆書写技能検定は8?9%と とても低い合格率ですが、硬筆書写技能検定も1級合格率は10%とかなり狭き門です。
それだけ技術的にも理論の面でも高いレベルが求められる資格になっています。
技術と理論の両方が合格して認定となりますが片方だけが合格した場合は持越しができるようです。
硬筆書写技能検定に合格するには
合格を目指すには日本書写技能検定協会が発行している硬筆書写検定の手びきと問題集を勉強するのが近道だと思います。
また協会主催の講習会も実施されているので積極的に参加するのが良いと思います。
硬筆書写技能検定対策の講座は多くはないので合格を目指す方は必須だと思われます。
書道では師範の取得までに7?10年位かかり、お稽古しているうちに草書も徐々に読み書き出来るようになりますが書道経験の無い方や浅い方には草書をまともに読む事は出来ません。
英単語を暗記するのと同じように草書の読み書きも覚えるしかないので地道な努力が必要な資格です。
まとめ
書道の硬筆とはまた違う硬筆書写技能検定は実用的で高い専門技能と知識は様々な場面や仕事で活かせるため、就職や転職に有利に働く事もあるでしょう。
学生に於いては内申書への記入、高校大学入試の際の優遇や加点、大学では単位としても認めている学校が多くありますので資格を取るメリットはたくさんあります。